25歳骸×4歳綱吉
ほんの少しですが性描写ありなのでご注意



腰を下ろしたベッドに几帳面に敷かれた上掛けをまくり上げる。
現れた白いシーツに暖かな午後の日差しが眩しく反射したので、骸はやんわりと目を細めた。
写りこんだ光が瞳の中でゆらゆら揺れる。

骸はゆったりと顔を上げて寝室の外に視線を投げた。

「綱吉くん」

部屋の向こうに呼び掛けるが応答はなく、けれどカチャカチャと小さな音がするので気配を感じる事は出来る。

「綱吉!」

少し声を張り上げると、はあい!と元気な返事があって、ぱたぱたと忙しなく走る足音が寝室に向かってくる。骸は無意識に笑を零した。
迎え入れる様に開いたままのドアから、勢いをなくさず綱吉が飛び込んできた。
満面の笑みが日に照らされて、骸は緩く首を傾けると愛おしく微笑む。

「呼んだらすぐ来なくちゃ」

座ったままの骸の足にぶつかるようにして抱き着いた綱吉に、ほとんど咎める気もなく言う。

「ごめんなさい」

それでも素直に謝る綱吉に骸は笑って、小さな鼻の頭を撫でた。

「これね、むくろにかしてあげる」

そう言って綱吉は骸に小さな手を差し出した。
そこに握られていたのは白い体の小さな救急車だった。骸は不思議そうに受け取る。

「これを、僕に?」
「うん!」

綱吉はにこおと笑う。

「ツナのね、たからもの!ツナをたすけてくれたくるまだから、たからものなの!」

ああ、と骸は納得したように頷いた。そしてその後に込み上げてくる笑を抑えきれずに破顔した。

「そんな大切なものを僕に貸してくれるのですか?」
「うん!だって、むくろがいちばんたいせつだから!」

骸は瞳を柔らかく細めて体を倒すと、綱吉の額にキスをした。

Grazie.」

意味が通じたのかは分からないが、それでも綱吉はくすぐったく笑う。

「では、借りますね」
「うん!」

骸はサイドテーブルのランプの下に、そっと救急車を置いた。

「さあ、綱吉。ここに上がって」

骸はミニカーをひと撫ですると、見上げてくる綱吉に柔らかく言った。

はあい!と綱吉は返事をしてベッドによじ登ると、バランス悪くとことこと歩いて真ん中に座る。

「ベッドに上がったらどうするんでしたっけ?」

微笑みながら顔を覗き込むと、綱吉はうんと頷いてシャツのボタンを外し始めた。骸は一生懸命に指先を見詰める綱吉の頭を撫でてから、ふと顔を上げた。

日の当たる部屋はとても暖かいが、季節はまだ冬。空気は冷えている。

骸は静かに立ち上がって寝室のドアを閉めると、エアコンのスイッチを入れた。電子音がぴぴ、と切り取られたような静けさの部屋に響く。エアコンが風を吐き出した。

綱吉はと言えば一生懸命にボタンを外している。骸は優しくそれを見守って、やがて最後のボタンを開けた時に声を掛けた。

「はい、よく出来ました。手を上に挙げて」

綱吉は言われるままに万歳をしたので、骸はシャツをたくし上げて脱がせる。

「下も脱ぎましょうね」
「はい!」

綱吉がズボンを脱ぐと、それにそっと手を添えて下着も脱がせる。
脱がせた衣類をぽとりと床に落とす。

言われる前にベッドに横たわった綱吉は、シーツの上にすべてをさらけ出している。
骸は目を細めた。
まだ幼い肌は白くどこまでも汚れを知らず、日の光を反射してきらきらと輝く。淡い茶色の髪は透けて、瞳の縁に光が反射する。

骸は長い指でそっと髪を梳く。

綱吉が嬉しそうに笑うので、骸も思わず微笑む。

体を屈めて白い肌にちゅ、ちゅ、とキスを落とせば綱吉がくすぐったそうに笑う。
ぺろ、と甘い色の胸を舐め、舌先は緩やかに降下していき、まだ白い肌のそれを口に含む。

ふあ、と息を零し、綱吉が腰を浮かせた。

骸はくすと笑って顔を上げると、頬を真っ赤にした綱吉は、瞳を潤ませていた。

「もっと大人になったら、たくさんしましょうね…」

綱吉は瞳を潤ませたままうぅと少し拗ねるように声を零すので、骸は満足そうに笑う。

丸みを帯びる肩に指を滑らせる。

真っ白いシーツの上で綱吉は骸を見上げてふわぁと笑う。

肩に滑らせていた指で、桃色の唇をそっと撫ぜ、短いキスをした。

「僕の天使」

すぐ近くで綱吉の大きな瞳がゆっくり瞬きをした。

「大きくなったら僕のお嫁さんになってくださいね。約束ですよ?」

ぱちんと綱吉は瞬きをする。
その後に大きく笑って言った。

「うん!むくろのおよめさんになる、やくそく!」

長い指と小さな指が絡み合う。

骸はもう片方の手で、綱吉の柔い体を抱き締めた。

シーツの上で光が揺れる。



2013.01.15
救急車のくだりいらないでしょって感じなのですが、私の中で必要だったっていうそんな自己満足^^ぺろぺろ
むくつなぺろぺろ