性描写アリ
刑事×疑惑の男
!黒綱吉誘い受け!
緩やかな間接照明が照らす部屋の中に、しっとりとした湯の香りと仄かなミルクの香りが満ちている。
ソファに座っていてください、と奥の部屋から声を掛けられて
骸は悟られないほどの溜息と一緒にソファに腰を下ろした。
かちゃり、とリビングの扉が開かれて、ミルクの香りが強くなる。
骸は目だけで入り口を見遣ってからすぐに視線を落とした。
ふんわりと笑う気配と共に、ソファが小さく軋んだ。
視界の端で、バスローブから伸びた白い足が組まれた。
「すみません、こんな格好のまま。刑事さん、来るの早いから。」
「10分前ですよ、」
咎めるでもない淡々とした声にまた笑う気配がして、
隣に座っていた綱吉、は席を立った。
濡れた髪もそのままの華奢な背中を、骸の色違いの瞳が追った。
「刑事さんは、意外とせっかちですよね。」
綱吉は肩越しに振り返って揶揄するように濡れた睫毛を揺らすと、
ティーポットに手を掛けた。
「俺は女の子じゃないんだから、10分もあれば身支度くらい出来たのに。」
まるでたった10分早く来た骸が悪いというように口先だけで責めて小さく笑うと、
骸の前にティーカップを静かに置いた。
「本当はお酒でも出したいんだけど、断られそうだから紅茶にしますね。」
骸の返答を期待していないように完結させて
些か距離を詰めて骸の横に腰を掛けた綱吉は、蜂蜜の入った瓶を緩く回した。
「紅茶に蜂蜜を入れると、とても美味しいんですよ。喉にもいいし、」
「・・・用件は?」
感情の読めない色違いの瞳を伏せたまま短く言った骸に、綱吉はくす、と笑う。
「捜査情報を聞き出そうとしてると思ってます?」
「ええ。」
随分とはっきりと言い切った声に、綱吉はまた小さく笑って足を組み直すと、
スプーンを蜂蜜の瓶の中で泳がせた。
「面白いなぁ、六道さん。」
くすくす笑って抜き出したゴールドのスプーンに、柔らかく甘い色を乗せた蜂蜜が絡んでゆったりと滑っていく。
「六道さんって、美人ですよね。」
スプーンの先から滑った蜂蜜が、鈍く光を孕みながらゆったりと剥き出しにされた白い膝の上に落ちた。
「・・・零れましたよ。」
「随分女の人を泣かせてきたんじゃないですか?」
噛み合わない会話に、それでも楽しそうに細められた瞳は、
白い肢体を緩やかに滑り落ちていく蜂蜜の色によく似てた。
皮膚の上にてらと光る粘着質な尾を引いて、
すっと伸びた爪先に落ちていく。
視界を塞ぐように随分と近くなった瞳の距離、肌から沸き立つようなミルクの香り。
未だにしっとりと水分を孕んだ白い手が骸の肩にそっと乗って、
するりと胸元へ落ちていった。
「俺、六道さんになら泣かされてもいいかなぁ、なんて、思ってるんですよ。」
爪先からぽたり、と甘い蜂蜜がベージュの絨毯に落ちた。
蜂蜜はお嫌いですか?
耳元でくすぐるような声がした。
*
静かな家の中にぎし、ぎし、とベットの軋む音が響く。
その音に重なって短く途切れる切ない声と、荒い呼吸が混ざり合う。
乱れたベットの上で体を向かい合わせて座り、綱吉は自らその華奢な体を跳ね上げていた。
体重を落として深く繋がる度に綱吉は、仰け反らせた白い喉を震わせて声を漏らした。
寝室に満ちる水の香りは性の匂いそのもので、骸はしなやかに反る体を抱き締めると
震える白い喉に歯を立ててまさぐるように鎖骨を食んだ。
綱吉の華奢な指がシーツを握り締め、ゆったりと開いた瞼の下の瞳は濡れていた。
赤く濡れた唇が骸の首筋につう、と流れた汗を吸い取ってから、意外、と呟いた。
「六道さんって、淡白かと、思ってた・・・、」
乱れた呼吸を整えるようにゆるゆると腰を動かすに留まって、綱吉は濡れた瞳で骸を見詰めた。
骸は長い睫毛を伏せるように瞬きをしただけで、綱吉の耳元に顔を埋めて緩く噛み付いた。
綱吉はん、と短く濡れた声を漏らす。
「激しいよね、食べられてるみたい・・・、」
熱い息を吐き出しながらお返しのように骸の耳朶に柔らかく歯を立てる。
「欲求不満だった?忙しくてセックスする暇もなかったの?」
汗で濡れる背中に手を滑らせてから、綱吉は骸の首に腕を回して骸の瞳を覗き込む。
探り合うようにゆらりとかち合う瞳は情欲に濡れて揺れる。酷く、近い距離で。
「それとも、そんなに俺としたかったの?」
かちりと噛み合った瞳は睫毛が触れそうな距離まで迫り、すぐに獣が肉を貪るようなキスに変わった。
二人の体の間で欲を示す綱吉の濡れたそれを手で包み込む。
ちゅく、ちゅく、と音を立てて骸の手が上下を繰り返せば
綱吉は切なく眉根を寄せて声を漏らした。
「あ・・・っああっ」
骸の手の動きに合わせて綱吉は腰を揺らし、繋がったところからもぐじゅぐじゅと音が上がる。
く、と体を反らせて吐き出された精液は二人の腹を濡らし、茂みを濡らしていく。
体を擦り合わせ唇を貪り、縺れるようにベットに体を倒せば
汗に混じった綱吉の精液が、骸の引き締まった下腹部から滴り落ちる。
汗で濡れる白い肢体を持ち上げて繋がりを深くすれば、綱吉は背中を仰け反らせて切ない声を上げた。
骸の頬につう、と汗が流れた。
ベットを軋ませて激しく体を出入りすれば、綱吉は泣き出しそうなほど眉根を寄せて
縋るように骸の背中に爪を立てた。
すき、
確かに呟いた濡れた唇を塞いで、骸は瞼を落とした。
愛か、罠か。
先に堕ちるのはどっちだ。
09.11.27
突発的です続かないです、というより私の力量ではミステリーは書けないですwwww
無口な骸も書いていて楽しいです(笑)
あと、黒い綱吉!!はお色気むんむんが希望ですwww
ラストだけ妄想出来ました、笑ってしまうくらいラストだけです(笑)